結論から
10〜20代の6%が SNSの「病的使用」の疑いあり。
国内人口に換算すると約140万人。
そのうち27%が 家族に暴言や暴力を振るったと回答──。
これは2026年2月16日、 読売新聞が報じた 久里浜医療センターの最新調査だ。
「うちは大丈夫」と思った人ほど、 この先を読んでほしい。
何が起きているのか
調査の概要
厚生労働省の依存症対策事業の一環で、 久里浜医療センター(神奈川県)が実施。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 調査時期 | 2025年1〜2月 |
| 対象 | 無作為抽出9,000人 |
| 有効回答 | 10〜80歳の4,650人 |
YouTubeやX(旧Twitter)などの 過去1年間の利用状況について調査。
数字が語る現実
「病的使用の疑い」に該当した割合
| 年代 | 男性 | 女性 |
|---|---|---|
| 10代 | 7.1% | 7.5% |
| 20代 | 4.8% | 5.0% |
| 30代以上 | 0〜1%台 | 0〜1%台 |
10代は男女ともに約7%。 30代以上と比べると 5倍以上の開きがある。
暴力の実態
「病的使用の疑い」がある人のうち──
27%が 「家族に暴言を吐いたり、 暴力を振るった」
19%が 「家族から暴言を吐かれたり、 暴力を受けた」
6%が 「30日以上学校を休んだ」
5%が 「6か月以上自宅に引きこもっていた」
暴力は”する側”だけじゃない。 “される側”もいる。 SNS依存は家庭全体を壊す。
なぜ暴力につながるのか
久里浜医療センターはこう分析している。
SNS依存の背景には、 孤独や対人関係への不安などが あると考えられる。
SNSを取り上げられると 「つながり」を断たれたと感じ、 不安がパニックに変わる。
その矛先が、 一番近くにいる家族に向く。
「病的使用」とは何か
SNS依存には 正式な病名がまだない。
今回の調査では、 海外の依存性検査を参考に 9つの項目で判断している。
たとえばこんな質問だ。
「使えない時に気分が悪くなった」
「嫌な気持ちから逃れるために 使っていた」
自分に当てはまるかどうか、 正直に考えてみてほしい。
さらに深刻な数字
ゲームやメールなど インターネット全体の 「病的使用の疑い」を見ると──
10〜20代で14.5%。
2018年度の同様の調査では 6.2%だった。
約7年で2倍以上に膨らんでいる。
ネット利用の低年齢化が進む中、 この数字はまだ増える可能性がある。
今すぐできる対策5選
「わかった、怖いのはわかった。 で、何をすればいい?」
専門家の知見と 実際に効果が報告されている方法から、 今日からできるものを5つ選んだ。
対策❶
スクリーンタイムを”一緒に”見る
iPhoneなら「スクリーンタイム」、 Androidなら「Digital Wellbeing」。
ポイントは 「監視」ではなく「共有」。
親が勝手にチェックするのではなく、 1日1回、一緒に画面を見る。
「今日は3時間か〜」 「昨日より減ったね」
それだけでいい。 数字を”見える化”するだけで、 自覚が生まれる。
対策❷
通知をオフにする
SNSの通知は 「見て!見て!」という アプリ側の誘導だ。
設定 → 通知 → SNSアプリ → 通知をオフ。
「自分のタイミングで開く」だけで、 受動的なスマホ接触が激減する。
これは元Googleエンジニアが 推奨している方法でもある。
対策❸
“スマホを置く場所”を決める
食事中、就寝前、家族の会話中── 物理的にスマホを遠ざける。
リビングに「スマホ置き場」を作る。 充電ステーションを 寝室の外に置く。
距離が離れるだけで、 「ちょっと見よう」が減る。
シンプルだけど、 効果は研究でも実証されている。
対策❹
「週に1日、SNSを開かない日」を作る
いきなり「やめろ」は逆効果。 専門家も 厳しすぎる制限は逆効果と 指摘している。
まずは週1日だけ、 SNSを開かない日を試す。
日曜日でもいい。 出張の移動日でもいい。
「あれ、なくても平気だな」 と気づけたら、それが第一歩。
対策❺
“代わりの行動”を用意する
SNSを見る時間を ただ「空白」にすると、 結局またスマホに手が伸びる。
代わりに何をするかを 先に決めておく。
散歩する。 本を読む。 ストレッチする。 家族と話す。
「SNSをやめる」ではなく、 「別のことを始める」。
引き算より足し算のほうが 人間は続けやすい。
対策まとめ
| No. | 対策 | 難易度 |
|---|---|---|
| ❶ | スクリーンタイムを一緒に見る | ★☆☆ |
| ❷ | 通知をオフにする | ★☆☆ |
| ❸ | スマホ置き場を決める | ★★☆ |
| ❹ | 週1日SNSを開かない | ★★☆ |
| ❺ | 代わりの行動を決める | ★★★ |
★が少ないほど簡単。 ❶と❷は今すぐできる。 まずはそこから。
便利アイテム
物理的にスマホと距離を作る アイテムがあると、意志の力に頼らずに済む。
タイムロッキングコンテナ
設定した時間が来るまで 蓋が開かない箱。 スマホを入れて“物理的ロック”。
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目覚まし時計(スマホを寝室から追い出す用)
スマホを目覚ましに使うから 枕元に置いてしまう。 時計を買えば、その理由がなくなる。
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相談先
深刻な場合は、 一人で抱え込まないでほしい。
久里浜医療センター(ネット依存外来)
https://www.kurihama-med.jp/
こころの健康相談統一ダイヤル
0570-064-556
よりそいホットライン(24時間)
0120-279-338
まとめ
10〜20代の6%。 140万人。 そのうち27%が、家族に暴力。
数字だけ見ると 「自分とは関係ない」と思うかもしれない。
でも、6%って── クラスに2人いる計算だ。
SNSは便利だし、楽しい。 仕事にも発信にも欠かせない。
でもその”便利“が、 家族との関係を壊しているなら。
まずは通知をオフにする。 まずはスクリーンタイムを見る。 まずは、今夜のごはんの時、 スマホをテーブルに置かない。
The screen can wait. Your family can’t.
参照・信頼情報
- 読売新聞「若者のSNS依存が深刻、 10〜20歳代の6%が病的使用疑い」 (2026/02/16) https://www.yomiuri.co.jp/national/20260215-GYT1T00435/
- 厚生労働省 「ゲーム依存・ネット依存の全国調査」 https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000149274_00002.html
- 久里浜医療センター https://www.kurihama-med.jp/
- 朝日新聞EduA 「子どものスマホ依存症 専門家が教える予防策」 https://www.asahi.com/thinkcampus/article-101119/
- 名古屋ひだまりこころクリニック 「SNS依存症を脱却する方法」 https://nagoya-hidamarikokoro.jp/blog/social-networking-addiction/


