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【正直者がバカを見る】同志社国際高の転覆事故が暴いた「無登録ビジネス」の闇。電気工事や通信事業にも蔓延する無法地帯の実態

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2人の命が、「登録しなかった」だけで奪われた

2026年3月16日午前10時10分。沖縄県名護市の辺野古沖で、同志社国際高校(京都府京田辺市)の2年生18人を含む計21人が乗った小型船2隻が相次いで転覆した。

海に投げ出された21人のうち、高校2年生の武石知華さん(17)と、「不屈」の船長・金井創さん(71)が死亡。複数の生徒が骨折・打撲・大量の海水を飲み込む重軽傷を負った。

この事故で浮かび上がったのが、転覆した2隻「不屈」(旅客定員9人)と「平和丸」(同12人)が、海上運送法に基づく「一般不定期航路事業」の登録をいっさいしていなかったという事実だ。

第11管区海上保安本部(那覇)は業務上過失往来危険・業務上過失致死傷の疑いに加え、海上運送法違反容疑でも捜査を開始。国交省の金子恭之大臣も「運航実態を確認する」と述べ、国が調査に乗り出した。(出典:産経ニュース、沖縄タイムス、朝日新聞)

ルール無視の「善意のビジネス」が命を奪う

2隻は辺野古への米軍基地移設に抗議する市民団体が運航する船だった。団体側は「ボランティアで無償」と主張するが、学校側は「船の使用料として計1万5,000円を支払った」と説明しており、両者の言い分は真っ向から食い違っている。(出典:産経ニュース)

金額の多寡にかかわらず、問題の本質はここだ。

海上運送法では、旅客定員12人以下の小型船でも、有償・無償を問わず「他人の需要に応じて人を運ぶ事業」であれば登録が必要となる。登録事業者には1人あたり5,000万円以上の船客傷害賠償保険への加入が義務づけられており、国が定める安全基準の審査も受けなければならない。(出典:note「辺野古沖転覆事故について改めて整理してみる」)

つまり、登録をしないということは、

安全審査のフィルターをすり抜け、被害者が使えるはずの保険もなく、責任の所在が曖昧なまま人を乗せていたということだ。「平和学習」という名目がどれだけ崇高であっても、命を守るための法律はその名目を区別しない。

なぜ学校は「無許可の船」に生徒を乗せたのか

同志社国際高校は会見で「登録の有無は思い至らなかったというのが正直なところ」と述べた。(出典:カンテレ)

ここには2つの怠慢がある。ひとつは学校のコンプライアンス確認の甘さ。もうひとつは、「思想的なつながりがある団体だから信頼できる」という根拠なき安心感だ。事業登録の有無は、思想や善意とは無関係な、安全担保の最低ラインだ。そのラインを誰も確認しなかった。

電気工事・通信事業でも蔓延する「無法地帯」

北海道で電気工事を生業にしている立場からはっきり言う。これは船だけの話ではない。

電気工事業の場合

電気工事業を営むには都道府県知事への「登録」と、有資格者(電気工事士)の配置が電気工事業法で義務づけられている。しかし実態は、SNSやマッチングアプリで「安くやります」と請け負うモグリ業者が後を絶たない。無登録・無資格業者によるずさんな工事は、漏電火災・感電事故という形で、数年後に突然「命の請求書」を送りつけてくる。2025年以降はグリーンサイトやインボイス制度によって発覚リスクが急増しているが、摘発件数はいまだ氷山の一角だ。(出典:建設業許可申請サポート)

電気通信事業の場合

格安SIMの再販やWi-Fiルーターのレンタルなど、「他人の通信を媒介する事業」には電気通信事業法に基づく総務省への届出または登録が必要だ。無届出の場合は6か月以下の懲役または50万円以下の罰金、無登録に至っては3年以下の懲役または200万円以下の罰金が課される。にもかかわらず、「知らなかった」「面倒くさい」という理由で届出を省略するケースは今も多い。(出典:LRM株式会社、改正電気通信事業法解説)

真面目にルールを守る「正直者」がバカを見る構造

正規の事業者が毎年どれだけのコストを払っているか、想像したことがあるだろうか。

電気工事業なら登録費用・更新費用・主任電気工事士の資格維持コスト・損害賠償保険・定期講習。

通信事業なら届出・個人情報保護の対応費用・セキュリティ投資。

海運業なら1人あたり5,000万円以上の保険加入。

これらすべてが「安全と信用」を担保するための、見えないコストだ。

無登録業者はこのコストをまるごとゼロにできる。だから不当に安い価格で仕事を取り、真面目に法律を守る正規業者が「なんで俺だけ」と歯ぎしりする構造が完成する。

そして「安ければ誰でもいい」という消費者の選択と、無資格者を排除しきれないネットの集客プラットフォームが、この無法地帯に燃料を注ぎ続けている。

まとめ:「安さ」の裏には必ず「命と財産のリスク」がある

辺野古の事故が教えてくれたことは単純だ。

事業登録という法律は、お役所仕事ではなく、人の命を守るための最後のフィルターだ。

無登録業者に依頼してトラブルが起きても、彼らには保険もなく、逃げて終わることが多い。電気工事でも、通信でも、船でも、構造は同じだ。「安さ」の裏に潜むリスクを見抜けなかった人が、最終的に一番高い代償を払う。

国とプラットフォームには、無許可営業への取り締まりを徹底してほしい。そして消費者には、事業者を選ぶ前に「登録・資格の有無」を確認する習慣を持ってほしい。

真面目にルールを守っている正直者が、ちゃんと報われる社会であるべきだ。

参照・出典