みずほ証券のインサイダー疑惑。 SBI証券のIPO株価操作で行政処分。
楽天証券の口座乗っ取り被害。
2024〜2026年にかけて、 大手証券会社のトラブルが相次いだ。
「結局、どこなら信頼できるの?」
その答えは、 「完璧な証券会社はない。だから選び方を知ることが大事」 ということに尽きる。
この記事では、みずほ証券・SBI証券・楽天証券の 3社を信頼性という軸で徹底比較する。
まず直視する。3社ともトラブルを起こしている
「どこか1社だけが問題」ではない。 事実を並べると、こうなる。
| 証券会社 | 主なトラブル | 時期 |
|---|---|---|
| みずほ証券 | 社員のインサイダー取引疑惑。監視委が本社を強制調査 | 2026年1〜2月 |
| SBI証券 | IPO銘柄の株価操作で金融庁から業務停止命令(1週間)+過怠金1億円 | 2024年1月 |
| 楽天証券 | フィッシング詐欺による口座乗っ取り被害。中国株を勝手に購入される事例が多発 | 2025年3〜5月 |
みずほは社員個人の不正、 SBIは組織ぐるみの株価操作、 楽天は外部犯行による口座乗っ取り。
種類が違う。だから「どこが一番マシ」ではなく、 「何のリスクを重視するか」で選ぶべき。
信頼性を決める5つの判断基準
証券会社の信頼性は 「不祥事があったかどうか」だけでは測れない。
以下の5つの視点で見ると、 自分にとって本当に信頼できる会社が見えてくる。
基準1|資産の安全性(分別管理)
結論:3社とも法律で守られている。
証券会社は顧客の資産と自社の資産を 完全に分けて管理する「分別管理」が義務。
万が一破綻しても、 日本投資者保護基金が1人1,000万円まで補償する。
この点については みずほ・SBI・楽天、どこでも同じ。
大手であれば資産の安全性は基本的に確保されている。
基準2|セキュリティ対策
ここが3社で差が出るポイント。
| 対策 | みずほ証券 | SBI証券 | 楽天証券 |
|---|---|---|---|
| パスキー(FIDO認証) | 対応済み | 対応済み(FIDO2) | 対応済み |
| 二段階認証 | あり | あり(デバイス認証) | あり(ログイン追加認証) |
| 出金時SMS認証 | あり | あり | あり |
| 不正アクセス被害歴 | 2025年に口座乗っ取り確認 | 2025年に口座乗っ取り確認 | 2025年に大規模被害(数千件) |
| 不正取引の補償 | 原則補償(条件あり) | 原則補償(条件あり) | 原則補償(2025年5月〜方針転換) |
2025年春の口座乗っ取り問題は 楽天・SBI・野村・SMBC日興・マネックスなど 業界全体で発生した。楽天証券だけの問題ではない。
ただし楽天証券は被害件数が突出して多く、 2025年3月のフィッシング被害では 中国株式582銘柄の買い注文を一時停止する事態に。
その後、各社ともFIDO認証への対応が進み、 2026年2月時点ではセキュリティ水準に大きな差はなくなっている。
重要なのは「どの証券会社を使うか」より 「自分がセキュリティ設定をしているか」。
パスキー設定、二段階認証の有効化、 出金先口座の固定は必ずやっておこう。
基準3|過去の不祥事と対応力
不祥事は起きてしまったことより、 その後の対応で信頼が決まる。
みずほ証券(2026年)
→ 調査段階。公式リリースで「全面的に協力する」と表明
→ ただし詳細はコメントを控えている
→ みずほFGはシステム障害(2021年)の前科もあり、 「またか」という印象を持つ人は多い
SBI証券(2024年)
→ 業務停止命令を受け、役員の報酬返納を実施
→ 業務改善報告書を金融庁に提出
→ 再発防止策を公表し、IPO業務を再開
→ 処分後も口座開設数は増加を続け、1,500万口座を突破
楽天証券(2025年)
→ 当初は補償に消極的だったが、 金融庁の注意喚起を受けて方針転換
→ 原則補償へ切り替え
→ FIDO認証の導入やリスクベース認証を追加
→ 2026年オリコン顧客満足度で3年連続1位を維持
3社とも「トラブルのない会社」ではない。 しかし、その後の対応を見る限り、 いずれも改善に動いているのは事実。
基準4|コストパフォーマンス
信頼性とは「安心感」だけではない。 「余計なコストを取られない」ことも信頼。
| 項目 | みずほ証券 | SBI証券 | 楽天証券 |
|---|---|---|---|
| 国内株 手数料 | 1,045円〜84,480円 | 0円 | 0円 |
| 投資信託 買付手数料 | 最大3.3% | 原則無料 | 原則無料 |
| 投資信託 本数 | 少なめ | 2,600本以上 | 2,600本以上 |
| NISAつみたて枠 | 約12本 | 250本以上 | 240本以上 |
| NISA口座 国内株手数料 | 最大1.155% | 0円 | 0円 |
| NISA口座 米国株手数料 | 有料 | 0円 | 0円 |
この差は圧倒的だ。
みずほ証券で100万円の国内株を売買すると 手数料は数千円。 SBI・楽天なら0円。
NISAのつみたて投資枠は12本 vs 250本。
商品を選ぶ自由度がまるで違う。
基準5|サポート体制
ここはみずほ証券の唯一にして最大の強み。
| 項目 | みずほ証券 | SBI証券 | 楽天証券 |
|---|---|---|---|
| 対面相談 | 全国に店舗あり | なし | なし |
| 電話サポート | あり | あり(混雑多い) | あり |
| 担当者がつく | つく(3サポートコース) | つかない | つかない |
| チャットサポート | あり | あり(AIチャット含む) | あり |
「自分で調べて自分で判断」ができる人は SBI・楽天で何の問題もない。
「誰かに相談しながら進めたい」人にとっては、 担当者がつくみずほ証券の対面サービスには ネット証券では代替できない価値がある。
ただし、その対面サービスの対価として 高い手数料を払い続けることになる。
3社タイプ別おすすめ
コスト最重視で自分で判断できる人 → SBI証券 → 手数料0円、投信最多水準、IPO実績も業界トップ級 → 画面は少し複雑だが、慣れれば最強の環境
使いやすさとポイント連携を重視する人 → 楽天証券 → アプリの直感的な操作性はNo.1 → 楽天カード積立でポイントが貯まる → 楽天経済圏を活用しているなら迷わずココ
対面サポートが必要な人 → みずほ証券 → 担当者に相談しながら投資したい人には価値あり → ただし手数料と商品数のデメリットは理解した上で → IPO目的のサブ口座として活用するのも手
「信頼」の正体は、仕組みで守ること
大事なことを言う。
信頼できる証券会社を選ぶことと、 自分の資産を守ることは、別の話だ。
どんなに優れた証券会社を選んでも、 パスワードが「1234」だったら一発で終わる。
今日やるべき3つのこと。
1. パスキー(FIDO認証)を設定する
→ SBI・楽天・みずほ、いずれも対応済み → パスワード入力よりはるかに安全
2. 出金先口座を固定する
→ 不正ログインされても、 出金先を変更するにはさらに認証が必要になる
3. 定期的にログインして取引履歴を確認
→ 「放置口座」が一番狙われる
→ 月に1回は確認する習慣をつける
まとめ
| 判断基準 | みずほ証券 | SBI証券 | 楽天証券 |
|---|---|---|---|
| 資産の安全性 | 同等 | 同等 | 同等 |
| セキュリティ | 標準的 | 高い | 高い(2025年強化) |
| 過去の不祥事 | インサイダー疑惑 | IPO株価操作 | 口座乗っ取り多発 |
| コスト | 高い | 最安 | 最安 |
| サポート | 対面で最強 | ネット完結 | ネット完結 |
完璧な証券会社は存在しない。
みずほにはみずほの、 SBIにはSBIの、 楽天には楽天のリスクがある。
だからこそ、 「不祥事で慌てて動く」のではなく、 「仕組みで資産を守る」選択をしよう。
自分の投資スタイルに合った証券会社を選び、 セキュリティを万全にする。
2026年、信頼できるのは 会社の看板じゃなく、自分の備えだ。
※ 本記事は2026年2月16日時点の情報をもとに作成
※ 各社の手数料・サービス内容は変更になる場合があります
※ 投資判断はご自身の責任で行ってください
情報ソース: 金融庁、証券取引等監視委員会、各証券会社公式サイト、オリコン顧客満足度2026、日本経済新聞、ダイヤモンド・ザイ、東洋経済オンライン


