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東京スカイツリー エレベーター緊急停止 — 5時間半の閉じ込め全容と24日まで臨時休業の理由

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A night that no visitor expected. 地上30メートル、逃げ場なし。

【速報まとめ】何が新たにわかったか

前回記事(2月22日22時時点)からの続報を整理する。

項目続報
閉じ込め時間約5時間半(午後8時15分〜翌午前2時2分)
救助開始時刻23日午前1時15〜45分ごろ
救助完了時刻午前2時2分
救助方法隣のEVを横付け→緊急扉開放→ステンレス板(120cm×40cm)を渡して乗り移り
けが人・体調不良者なし
施設の対応23・24日の2日間、臨時休業・総点検
前売り券の扱い23日分の約4,100枚を払い戻し
公式発表東武タワースカイツリーが謝罪コメント発表
原因現在も調査中(未特定)

救助まで「6時間」かかった本当の理由

これが今回の最大の謎だ。エレベーター専門家(日本エレベータ保守協会理事・田中陽一氏)によると、通常の商業ビルなら最寄り階に移動させて救助できる。
しかしスカイツリーのシャトルエレベーターは4階から350メートルを50秒で移動する超特殊仕様。「途中の階」が存在しないため、通常の救助方法がそもそも使えない。

さらに今回の救助手順では全エレベーターを一旦停止させる必要があった。そのためまず展望台にいた約1,200人を先に降ろし、全員の避難が完了してからでないと救助作業に入れない構造だった。「先に天望デッキの人を降ろす必要があったのか、再検証が必要」との指摘も専門家から出ており、今後の手順見直しが焦点になる。

想定外のトラブルが重なった

救助が長引いた要因はもう一つある。閉じ込められた20人がインターホンで外部に連絡しようとしたところ、インターホンが機能しなかったという事実が明らかになった。乗客たちは直接スマートフォンで警察と連絡を取り合っていたという。

田中氏は、「インターホンは停電時もバッテリーで動くよう基準で定められており、つながらなかったのはメンテナンスの不備ではないか」と指摘している。

スペック上の安全設備が、肝心な場面で機能しなかったという事実は重い。

強風が引き金になった可能性

原因はまだ公式に特定されていないが、専門家の見解では、

強風によってスカイツリー本体が揺れ、エレベーターの速度が規定値を超えたことで安全装置が自動作動した

可能性が最有力とされている。

エレベーターが止まること自体は正常動作。問題はその後の復旧になぜこれほど時間がかかったかだ。

【確定】原因は「強風×ケーブル巻き込み」だった

2月25日、東武タワースカイツリーが公式プレスリリースで原因を発表した。

「かごに電源等を供給するケーブルの一部が、強風によりエレベーターの揺れ防止装置に巻き込まれて切断され、ショートしたことで停止した」
(出典:国土交通省住宅局 事務連絡 令和8年2月27日付・別紙より引用)

つまり、停止そのものは安全装置の正常作動ではなく、機構トラブルが原因だった。専門家が当初指摘した「強風で速度超過→安全装置作動」とは別の経路で、強風が事故を引き起こした形になる。

地上350mを50秒で駆け上がる超高速EV。風で揺れる構造物の中で、わずか一本のケーブルが想定外の挙動を見せた——それが5時間半の閉じ込めの真因だった。

9年前にも同じエレベーターで…

実は今回閉じ込めが起きたのと同じエレベーターで、2017年3月にも27人が18分間閉じ込められるトラブルが発生していた。

そのときの原因は不明のまま終わっている。

9年越しの同じ機体で再発、しかも今回は5時間半。

「メンテナンスは月1回・1基あたり2日かけて実施している」と運営側は説明しているが、それで十分だったかどうか問い直される状況だ。

現在の状況と今後の焦点

東武タワースカイツリーは公式サイトで謝罪を発表し、2月24日(月)まで臨時休業・エレベーター総点検を実施中。25日以降の営業再開については現時点で未発表。
3連休の最終日(24日)も休業が決まっており、楽しみにしていた来場者への影響は大きい。

今後の焦点は3点に絞られる。

①緊急停止の根本原因の特定
②インターホン不作動の経緯と責任の所在
③救助手順・訓練体制の抜本的見直し

「再発防止と管理体制強化に努める」という公式コメントが、言葉だけで終わらないかどうか。
春の観光シーズンを前に、答えを早急に出す必要がある。

全国のエレベーターへ波及した再発防止策

事業者は事故機および同型機すべてに、ケーブル巻き込み防止の保護カバーを設置済み。さらに国土交通省は2月27日付で、一般社団法人 日本エレベーター協会に対し事務連絡を発出した。

「エレベーターかごの下部に電源等を供給するケーブルの巻き込みのおそれのある機構があるエレベーターに対して、保護カバーの設置などの安全対策を行うよう貴協会の会員に周知をお願いいたします」

スカイツリー1基のトラブルが、全国の高層・特殊エレベーター業界へ波及した。負の遺産を業界全体の安全資産に変える——これが今回の事故の最大の遺産になる。

営業再開とGW営業時間拡大

スカイツリーは2月25日(水)から通常営業を再開。事故からわずか2か月後の2026年4月24日(土)〜5月5日(火・祝)には、展望台の営業時間を朝8時〜夜23時まで拡大した。信頼回復のフェーズは想像以上に早く動いている。

GW期間中に登る予定なら、混雑回避のWEBチケット事前予約が定石。周辺ホテルもこの時期は早期完売が常で、宿泊と合わせて押さえておきたい。

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残された宿題——インターホン問題は未解決

ひとつ気になる点が残っている。閉じ込められた20人のインターホンが機能せず、乗客はスマートフォンで警察と連絡を取り合った事実だ。公式リリースはケーブル原因の特定と保護カバー設置にとどまり、インターホン不作動の経緯には触れていない。

停電時もバッテリーで動作することが基準で定められた設備が、なぜ肝心な場面で沈黙したのか。原因は判明しても、設備運用の信頼という宿題はまだ残っている。


引用・参照情報


【続報記事】東京スカイツリー エレベーター緊急停止 2026年2月23日更新版


公式発表

  • 東京スカイツリー公式サイト「展望台エレベーターの停止およびお客さま閉じ込めに関するお詫び」 https://www.tokyo-skytree.jp/news/info/269 (2026年2月23日付/東武タワースカイツリー株式会社)

主要報道メディア

  • 47NEWS(共同通信)「スカイツリー24日まで臨時休業 EV閉じ込め、17年にも」 https://www.47news.jp/13904131.html
  • 日本経済新聞「東京スカイツリーのエレベーターで5時間半閉じ込め 24日も臨時休業」 https://www.nikkei.com/article/DGXZQOUD221X70S6A220C2000000/
  • FNNプライムオンライン「救助まで6時間…強風の揺れで緊急停止装置作動の可能性も」 https://www.fnn.jp/articles/-/1005847
  • 産経新聞「スカイツリー9年前にも同じエレベーターで27人閉じ込め、原因不明」 https://www.sankei.com/article/20260223-C5DZONFK5ZMIPKAJ5K5SODVPZU/
  • 読売新聞「5時間半後に20人を全員救助…スカイツリーのエレベーター緊急停止」 https://www.yomiuri.co.jp/national/20260223-GYT1T00106/
  • 毎日新聞「スカイツリーのエレベーター、17年にも閉じ込め事案 原因不明のまま」 https://mainichi.jp/articles/20260223/k00/00m/040/087000c
  • Yahoo!ニュース「24日も臨時休業 エレベーター閉じ込め6時間…地上30メートルで乗客避難」 https://news.yahoo.co.jp/articles/863fcb121df1840a498d454a9e5acbef351ffec9

専門家コメント出典

  • 日本エレベータ保守協会 理事・田中陽一氏 (FNNプライムオンライン 2026年2月23日報道内コメントより引用)
東京スカイツリーのエレベーターが地上30メートルで緊急停止し隣の基との間にステンレス板を渡して救助される様子のイメージイラスト