本日、東京地裁の法廷に立つ
2026年3月13日午前10時、東京地方裁判所。元お笑いトリオ「ジャングルポケット」のメンバー・斉藤慎二被告(43)の初公判が、ついに開廷する。テレビから姿を消してから実に1年7カ月。不同意性交と不同意わいせつの罪に問われた法廷での「第一声」に、今日の日本中の注目が集まっている。
事件の経緯を整理する
起訴内容によると、2024年7月30日、斉藤被告はテレビ番組で初共演する予定だった20代の女性と東京都新宿区に駐車中のロケバス車内で2人きりになり、午前中に女性の胸を触るわいせつ行為(不同意わいせつ罪)を、午後にも同区内で性的暴行(不同意性交罪)を加えたとされている。事件は被害女性が警視庁に相談したことで発覚。2024年10月に書類送検と同時に吉本興業からマネジメント契約を解除され、2025年3月26日に在宅起訴された。
最大の争点「不同意」をめぐる攻防
今公判で最も注目されるのが、「不同意」の有無をめぐる検察・弁護側の攻防だ。捜査段階から斉藤被告は「不同意ではなかった」という趣旨の主張を続けており、妻でタレントの瀬戸サオリもSNSで同様の内容を投稿。これに対し被害女性は「私に非があるかのような事実と異なるコメントが出された」と強く反論している。
刑事事件に詳しい元大阪地検検事の亀井正貴弁護士は「現場がロケバスなので、ドライブレコーダーの映像や運転手の証言が物的証拠になる。また最近は被害者の供述の信用性が重視される傾向があり、話の流れに一貫性があり、直後に誰かに相談していた場合は物的証拠がなくても有罪になりうる」と指摘する。
公判では被害女性の証人尋問に「ビデオリンク方式」(別室からの映像・音声証言)が採用される見通しで、女性への配慮が図られている。
量刑の見通し——実刑2〜3年の可能性も
不同意性交罪の法定刑は5年以上20年以下の懲役。原則として懲役3年以下でなければ執行猶予が付かないため、亀井弁護士は「示談が成立すれば執行猶予が付く可能性はあるが、示談できなければ実刑2〜3年となる可能性が高い」と予測する。斉藤被告が在宅起訴(身柄を拘束されていない状態)であることから「刑が軽いのではないか」と見る向きもあるが、同弁護士は「性加害に対して社会全体で厳しくしていこうという流れがあり、甘くはない判断が出ると思う」と警告している。
テレビから消えた男の「現在地」——バウムクーヘン販売の軌跡と終焉
芸能活動を事実上休止した斉藤被告が選んだ新たな道が、バウムクーヘンの移動販売だった。2025年4月27日、群馬県高崎市の「バームSAITOU」で本人立ち会いの初販売を敢行。開店直後から行列ができる人気ぶりで、その後は関東を中心に全国各地でゲリラ的な移動販売を約半年間にわたって継続した。客のリクエストに応じてトレードマークの「はぁ~い!」を披露し、赤ちゃんを抱き上げて写真撮影に応じる場面もあり、一定の「再起応援ムード」が漂っていた。
しかし2025年11月、販売会社との間で金銭トラブルが表面化。10月に福岡で販売した際の売上金約160万円と釣り銭準備金が斉藤側から振り込まれていないと報じられた。斉藤側の弁護士は「8・9月分の報酬未払いを理由に手元に置いている」と声明を出したが、その後Instagramの更新はピタリと止まり、公式サイトも「諸般の事情により閉鎖」と記して事実上の閉店状態となった。初公判6日前の3月6〜8日、静岡県熱海市での販売会が直近の活動として確認されている。
事件から初公判までの経緯(タイムライン):
| 日付 | 出来事 |
|---|---|
| 2024年7月30日 | ロケバス内で事件発生(起訴内容) |
| 2024年8月 | 「ZIP!」「ウイニング競馬」等を突然欠席 |
| 2024年9月20日 | 体調不良を理由に芸能活動休止を発表 |
| 2024年10月7日 | 書類送検・吉本興業からマネジメント契約解除 |
| 2025年3月26日 | 不同意性交等の罪で在宅起訴 |
| 2025年4月9日 | SNSで「裁判を受けることとなりました」と報告 |
| 2025年4月27日 | 高崎市でバウムクーヘン初販売 |
| 2025年11月 | 販売業者との金銭トラブル報道・事実上閉店 |
| 2026年1月19日 | 東京地裁が初公判を3月13日に指定 |
| 2026年3月13日 | 初公判 午前10時・東京地裁(本日) |
【追記・5月】初公判から2か月——“同意とみなす考えは通用しない”法廷で何が起きたか
3月13日初公判:斉藤被告は起訴内容を全面否認、「同意と思った」
2026年3月13日午前10時に開廷した東京地裁の初公判で、斉藤慎二被告は起訴内容を全面否認。「同意と思った」と無罪を主張した(時事通信)。これに対し検察側は事件当日に被害女性が母親へ送ったLINEを物的証拠として提出。「めっちゃ気持ち悪い、チューしようとしてきた」など、事件直後の被害女性の動揺が記録されていた。
5月8日 第3回公判:「同意とみなす考えは通用しない」
2026年5月8日に行われた第3回公判では、検察側が被告の主張を真っ向から否定(livedoorニュース)。「明示的な拒絶がなかった=同意とみなす」という考えは2023年改正刑法下では通用しないことを強く主張した。2023年7月の刑法改正で「不同意性交等罪」が新設され、抗拒不能要件が緩和されたことが、本件の量刑判断にも影響することになる。
5月13日 第4回公判:番組ADが被害女性の様子を証言
2026年5月13日の第4回公判では、事件当日のロケに同行していた番組ADが証人として出廷(スポーツ報知/関連報道)。AD・ディレクターらは「ロケバスでこんなことが起きていたなんて信じられない」と当時の現場の認識を語り、事件直後の被害女性の様子について具体的に証言した。被害女性の母親も「娘は今もつらい状況にある」と陳述している。
争点はやはり「同意の認識」——量刑予測に揺れも
3月時点で元検事の亀井正貴弁護士は「示談不成立なら実刑2〜3年の可能性が高い」と予測していた。5月までの公判進行を見る限り、被告側の「同意と思った」主張に対して客観的証拠(LINE記録・現場関係者証言)が次々と提出されており、無罪主張の維持は厳しくなりつつあるとの分析が広がっている(公判まとめ)。
“バウムクーヘン販売”は完全に幕——次の話題は判決へ
2025年11月の金銭トラブル以降途絶えていた斉藤被告の経済活動は、初公判以降も再開していない。Instagram更新は止まったまま、公式販売サイトも閉鎖状態が続く。世間の関心はすでに「現在地」から「判決」へ移行している。判決期日は今後の公判進行次第だが、夏〜秋に言い渡される可能性が高い。
不同意性交等罪——2023年改正で何が変わったのか
本件公判のキー法令である不同意性交等罪(刑法177条)は2023年7月13日施行。従来の「強制性交等罪」から名称・要件が変更され、暴行・脅迫がなくても以下の8つの行為類型のいずれかがあれば成立する。
- 暴行・脅迫、心身障害、アルコール・薬物の影響
- 睡眠その他意識不明瞭、同意しない意思を形成・表明・全うするいとまの不存在
- 予想と異なる事態への恐怖・驚愕、虐待による心理的反応
- 経済的・社会的関係上の不利益への憂慮
この改正により「明確な拒絶がなければ同意」という考え方は法的に成り立たなくなった。本件はその新法下で社会的に最も注目される裁判の一つとなっている。
かめきち本音——“報道を追う側”として大事にしたいこと
北海道の現場を回りながらこの裁判を追ってきて、改めて感じることがある。「同意があったかどうか」は当事者しか知り得ない。だからこそ法廷は客観証拠と証言を重ねて慎重に判断する。SNSで断罪することでも、有名人だから許すことでもない。司法の結論を待ち、その過程を冷静に見届ける——それが報道を消費する側の最低限の責任だと思う。被害女性の証言が二次被害を生まない形で扱われることも、同じくらい大切だ。
関連書籍——“不同意性交等罪”を正しく理解するために
📚 2023年改正刑法・性犯罪法制を学ぶ
ティータイムのお供に
こんな報道を読みながら、ふと甘いものが食べたくなることはないだろうか。話題のバウムクーヘンではないが、自宅でゆっくり楽しめる行列店の絶品バウムクーヘンがある。
また、スマホで長時間ニュースを追っていると目の疲れが気になる季節でもある。ブルーライトカット保護フィルムで、快適なニュースチェック環境を整えておこう。
編集注記: 本記事は2026年3月13日公判開廷前の情報をもとに作成しています。認否・法廷での発言内容については、報道が入り次第随時更新予定です。本記事は事実をフラットに伝えることを目的としており、特定の立場を支持・断罪するものではありません。

