⚠️ 速報 — 2026年2月28日 米・イスラエルがイラン全土への攻撃を開始。イランは湾岸諸国の米軍基地に報復攻撃を開始したと発表。イラン革命防衛隊は「海峡の管理権行使」を警告しており、世界が最も恐れるシナリオが現実に近づいている。
そもそも「ホルムズ海峡」とはどこか
ペルシャ湾とオマーン湾をつなぐ、幅わずか約50kmの細長い海の回廊だ。北岸にイラン、南岸にUAEとオマーンが位置し、世界の石油消費量の約20%・日量2,000万バレルが毎日この海峡を通過する。サウジアラビア、イラク、クウェート、UAE、イランの5カ国が産出する原油の出口は、すべてここに集中している。
代替パイプラインは存在するが輸送能力は限定的だ。サウジアラビアのヤンブー港へのルート、UAEのフジャイラへのルートを合わせても、現在の世界需要を代替するには遠く及ばない。文字通り、「ここが詰まれば世界が止まる」咽喉部(えんとうぶ)だ。
なぜイランは封鎖カードを握っているのか
ホルムズ海峡の北岸はほぼすべてイラン領だ。イランは海峡内の複数の島に軍事施設を持ち、対艦ミサイル、機雷、高速艇部隊を展開できる態勢にある。防衛省・海上自衛隊幹部学校の分析によれば、封鎖の手段として船舶への停船・臨検・拿捕から対艦ミサイル攻撃・機雷敷設まで複数の選択肢が想定されている。
イランにとってホルムズ封鎖は「核の抑止力」ならぬ「エネルギーの抑止力」——つまり最後の切り札だ。2011〜2012年にはアフマディネジャド大統領が「一滴の原油も通過させない」と公言し、欧米を牽制した前例がある。
なぜ今、対立がここまで激化したのか
今の危機を理解するには、積み重なってきた歴史を3段階で押さえる必要がある。
第1段階:1979年のイラン革命
親米路線のパフラヴィー朝が打倒され、ホメイニー師率いるイスラム共和国が誕生。米国はイスラム原理主義国家と断交し、50年近くにわたる敵対関係が始まった。
第2段階:核開発問題の慢性化
2000年代以降、イランの核開発疑惑が国際問題に。2015年のJCPOA(核合意)でいったん制裁緩和が実現したが、2018年にトランプ(第1期)が一方的に離脱。2019年以降、日本を含む西側諸国はイラン産原油の輸入をほぼ停止。イランの孤立と経済苦境が深まった。
第3段階:2025〜2026年の直接衝突
2025年6月、イスラエルが核施設への爆撃を開始。12日間の戦闘を経てトランプ仲介で停戦が成立したものの、核開発の根本問題は未解決のまま。2026年2月、核交渉が再度行き詰まり、トランプ大統領は「イランは核兵器を保有できない」と宣言。そして本日2月28日、米・イスラエルが「イラン全土」への大規模攻撃を開始した。
イランの本当の戦略的価値
イランを単なる「危険な国」として片付けるのは、現実を見誤る。ロイター(2026年2月28日)のデータが示すイランの実力はこうだ。原油生産はOPEC第3位で世界の石油供給の約4.5%を占め、日量約330万バレルを産出する。天然ガスの確認埋蔵量は推定1,800兆立方フィートで世界需要の13年分に相当する世界最大級の保有量だ(カタールとつながるサウスパースガス田)。
さらにイランは、米国の制裁を長年かわし続けてきた「制裁耐性」の高さも特筆に値する。海上での船舶間積み替え、原産地変更、タンカー位置情報の妨害などを駆使して、2月27日時点で過去最高の約2億バレル(世界消費量の約2日分)を海上備蓄している。
封鎖されたら世界経済はどうなるか
試算は複数存在するが、大枠で一致している。
| 封鎖期間 | 原油価格 | 世界経済への影響 |
|---|---|---|
| 短期(数日〜2週間) | 90〜100ドル超 | 金融市場の動揺・物価上昇 |
| 中期(1〜3ヶ月) | 100〜130ドル超 | スタグフレーション懸念・貿易赤字急拡大 |
| 長期(3ヶ月以上) | 130ドル超・供給危機 | 世界的リセッション、GDP大幅低下 |
日本については、Energy Tracker Asiaの試算(2025年7月)で、封鎖が現実化した場合の2026年GDPが想定比0.6%低下、スタグフレーションへの突入が予測されている。物価上昇と景気後退が同時進行する最悪の経済状態だ。
加えて、イランが「ノースドーム」と繋がるカタールのガス田施設を攻撃する可能性もある。カタールは世界最大のLNG輸出国であり、日本のLNG調達にも直結する問題だ。
「封鎖はできない」論の反論も存在する
一方で、冷静な反論もある。2019年の国際情勢研究所(IISS)分析では、湾岸諸国の地政学環境の変化を理由に「封鎖の維持は困難」と指摘していた。米海軍は中東に空母2隻を展開しており、封鎖を実力で排除する能力は十分にある。また封鎖はイラン自身の石油輸出も止めるため、経済的に自傷行為でもある。
しかし今回は状況が違う。米・イスラエルが「体制変更」を視野に入れた全土攻撃を仕掛けた以上、イランにとっては「国家存亡の危機」だ。MRAの新村直弘氏が指摘するように、「玉砕覚悟で最終カードを切る」シナリオは、これまで以上に現実的な重みを持つ。
かめきち視点 — 現場から見た「見えない戦争」
北海道で電気工事の現場を走りながら、遠いペルシャ湾の出来事がじわじわと財布を圧迫してくる。ガソリンスタンドの看板が毎週少しずつ上がっていくのが、俺には一番リアルな「戦況報告」だ。
世界の石油の流れを一本の細い海峡が握っているという事実。
今日ほどそれを実感する日はない。
歴史は繰り返す。ただし今回の規模は、過去と同列には語れない。
情報源:Reuters速報(2026-02-28)、Bloomberg(2026-02-20/28)、野村総合研究所・木内登英コラム(2025-06-23)、第一生命経済研究所(2026-02-20)、Energy Tracker Asia(2025-07-21)、防衛省海上自衛隊幹部学校、JETRO(2026-02-25)
⚠️ 本記事は2026年2月28日時点の速報情報に基づきます。状況は急変する可能性があります。


