【8月23日追記】地元への引き継ぎフェーズへ移行——JMAT派遣を段階縮小
更新日:2026年8月23日 情報元:日本医師会・TMAT第23報・厚生労働省
医療支援の「フェーズ」が変わった
発災から約4週間。熊本県内の医療支援体制は大量派遣フェーズから、地元医療機関への引き継ぎフェーズへと移行しつつある。
日本医師会は8月19日の定例会見で、JMATの派遣体制を九州以外から段階的に縮小する方針を正式に発表した。断水の解消が進み、避難所数も減少傾向にあることが主な理由だ。
現時点の数字(8月19日時点)
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| JMAT延べ派遣チーム数 | 424チーム |
| JMAT延べ派遣隊員数 | 776名 |
| 地元医療機関のフル復旧 | 約4割弱 |
| 現在の避難者数 | 約3,000人 |
| 医療機関被害報告(累計) | 92施設 |
| 断水が続く医療機関 | 24施設中18施設(八代市・宇城市) |
「はくおうⅡ」医療支援 再開済み
台風13号の接近で一時中断していたフェリー「はくおうⅡ」(八代港)の医療支援は、8月10日より再開。熊本県医師会の被災地JMATが乗船し、避難住民への診療・健康相談・入浴支援を継続している。
TMATは8月20日をもって避難所内診療を終了
八代市の八代トヨオカ地建アリーナを拠点に活動していたTMAT(徳洲会医療チーム)は、8月20日付で避難所救護所における診療をすべて終了した(第23報・8月20日21時発表)。
今後の体調不良者は地元医療機関へ引き継ぎ。感染保護スペースの拡充・要支援者データの整理は継続中で、行政・福祉関係者への切れ目ない引き継ぎが進んでいる。
遠隔医療システムも稼働中
熊本大学病院は8月13日、甚大な被害を受けた県南地域の拠点医療機関にリアルタイム遠隔医療システムを設置したと発表。現地医師と専門医をリアルタイムでつなぎ、診断支援を行っている。
今後の焦点
断水が完全解消されれば、多くの地元医療機関が通常診療に戻ることができる見込みだ。一方で約3,000人の避難者が残る中、次のニーズが高まりつつある。
高齢者・持病を抱える人の継続診療、透析・在宅酸素・人工呼吸器利用者へのフォロー、避難生活の長期化に伴う心のケア——急性期を乗り越えた今、「見えにくい医療ニーズ」への対応が本番を迎えようとしている。
受診・相談先(最新)
| 状況 | 連絡先 |
|---|---|
| 緊急(意識障害・呼吸困難など) | 119番 |
| 救急車を呼ぶか迷う | #7119 |
| 通常の診察・薬の相談 | かかりつけ医へ電話 |
| 透析・在宅酸素・人工呼吸器 | 主治医・機器事業者へ早めに連絡 |
| はくおうⅡ受診 | 熊本県公式サイトで再開状況を確認 |
情報源:日本医師会定例会見(2026年8月19日)/TMAT第23報(2026年8月20日)/厚生労働省令和8年熊本地震関連情報
【8月6日追記】医療機関39施設で断水など継続
更新日:2026年8月6日21時確認
厚生労働省の発表を基にした集計では、熊本県内で被害報告のあった医療機関は累計92施設となり、8月6日16時時点で39施設に断水や医療ガスなどの影響が残っています。
被害報告数は、現在休診している医療機関の数ではありません。熊本市は8月4日時点で、市内のほぼ全ての医療機関が通常どおり診療していると案内しています。
一方、県南部では断水が続いており、透析、検査、手術、入院受け入れなどが通常と異なる場合があります。受診前に必ず電話や公式サイトで確認してください。
病院の転院搬送は進展
診療継続が困難になった病院では、DMATや自治体、消防、周辺医療機関が連携し、入院患者の転院搬送を進めています。
急性期の救命医療だけでなく、今後は次の支援が重要になります。
・避難所での健康確認
・高齢者や持病がある人の継続診療
・透析、在宅酸素、人工呼吸器利用者への支援
・熱中症、感染症、血栓症の予防
・不安や不眠に対する心のケア
・医薬品と医療用水の安定供給
体調の悪化を感じた場合は、我慢せず避難所の医療スタッフや自治体へ相談してください。
「はくおう2」の診療は一時中断
八代港に停泊するフェリー「はくおう2」では、8月5日に診療や健康相談が行われました。
しかし、台風13号の接近に伴い、8月6日以降の医療提供は一時中断されています。再開時期は未定です。
現時点では「はくおう2」を受診先として向かわず、熊本県の再開発表を確認してください。
薬局情報は8月6日に更新
熊本県薬剤師会は、8月1日から7日までの薬局開局状況を、8月6日12時時点の情報へ更新しました。
ただし、掲載されているのは回答があった薬局のみです。処方箋の受付、在庫、開局時間が変更される可能性があるため、来局前に電話で確認してください。
お薬手帳がない場合でも、次の情報が分かると確認が進みやすくなります。
・薬の名前や写真
・服用回数
・持病やアレルギー
・かかりつけ病院と薬局
・過去の処方内容が分かるアプリや書類
薬が不足しても、自己判断で服用を中断したり、他人の薬を使用したりしないでください。
保険証がなくても受診可能
地震でマイナ保険証や資格確認書、公費負担医療の受給者証を紛失した場合でも、氏名、生年月日、住所、連絡先などを医療機関へ伝えることで受診できます。
緊急の場合、公費負担医療は指定医療機関以外でも受診できる場合があります。
受診前の確認先
| 状況 | 対応 |
|---|---|
| 意識障害、呼吸困難、大量出血など | 119番 |
| 救急車を呼ぶか迷う | #7119 |
| #7119につながらない | 096-383-1111 |
| 通常の診察・薬の相談 | かかりつけ医や薬局へ電話 |
| 透析・在宅酸素・人工呼吸器 | 主治医と機器事業者へ早めに連絡 |
| 「はくおう2」の利用 | 再開発表まで向かわない |
最新情報
・熊本市|災害時の診療情報
・熊本県|保険証などを紛失した人の受診方法
・熊本県|「はくおう2」の医療提供一時中断
・熊本県薬剤師会|薬局の開局状況
・厚生労働省|令和8年熊本地震関連情報

